導入事例「株式会社シード」

株式会社シード
月1回のワークショップを通じた継続的改善により
SAP ERPの徹底活用を加速
コンタクトレンズメーカー大手の株式会社シードは、2009年からSAP ERP(会計、人事)のサポートをソフテスに委託し、2017年には販売、購買/在庫のモジュールを追加導入した。しかし、導入後に重要なのはSAP ERPの持つメリットを最大限に引き出すことだ。現在はソフテスの支援のもと、月に1回のワークショップを通じてシステムの課題解決や新たな活用法について議論し、さらにSAP ERPを有効活用するための業務改善に取り組んでいる。

コンタクトレンズ固有の付加情報管理にSAPの標準機能で対応

佐藤 一浩 氏

佐藤 一浩 氏
株式会社シード
情報システム部 部長

1951年に日本で初めてコンタクトレンズの研究を開始して以来、業界のパイオニアとして時代のニーズに応えてきたシード。現在は「お客様の『見える』をサポートする」を理念にコンタクトレンズ、コンタクトレンズケア、眼鏡という3つの事業を軸にビジネスを展開している。また"Made in Nippon"にこだわり、素材開発から国内一貫生産体制を敷き、全品検査による品質管理を徹底。現在は海外市場にも進出しており、中国、シンガポール、台湾、マレーシア、ドイツ、ベルギーに現地法人を設立し、その他24の国と地域に輸出を拡大している。

同社がSAP ERPを導入したのは2007年、会計(FI)と人事(HCM)の領域が始まりだ。同業他社での採用実績、グローバルスタンダードとしての実績を踏まえての判断だった。その後、2009年からは運用保守をソフテスに切り替えた。シードの情報システム部 部長の佐藤一浩氏は「大手ベンダーにはない小回りの利く対応力と、プログラム開発から運用まですべてカバーする技術力を評価しました」と語る。

その後、2012年にSAP ERP ECC 6.0にアップグレード。2017年にはオフコンベースで運用していた販売管理と購買/在庫管理のシステムについてもソフテスの支援を受けてSAP ERPモジュール(SD/MM)に移行した。

「ロジスティクス領域にもSAP ERPを採用した理由の1つは、コンタクトレンズ製品特有の度数やサイズの細かな付加情報を管理できるデータベース構造です。もう1つは海外展開に欠かせない多言語/多通貨対応でした。導入をソフテスに依頼したのは運用保守の実績に加え、自社製品に合ったパラメーター設定に対する提案を評価したためです」(佐藤氏)

受発注のインターフェースはアドオン開発したものの、システムの根幹部分はSAPの標準機能でカバーしたほうがよいというソフテスの提案を取り入れ、素材業界向けソリューションの「SAP IS-Mill」を活用している。

「当社商品管理に必要な少量/多品種への項目対応について、適宜アドバイスを受けました。業務部門のキーユーザとソフテスのコンサルタントが直接コンタクトを取り、プロトタイプモデルと呼ばれる試作機で実際に操作/検証しながら進めるソフテス独自の導入手法(ユーザダイレクト方式)に最初は戸惑ったものの、そのおかげで知識を習得しながら進めることができました」(佐藤氏)

月1回のワークショップで既存業務の改善点を徹底的に議論

木津 裕伸 氏

木津 裕伸 氏
株式会社シード
情報システム部 係長

2017年8月の本稼動後は、ソフテスと共に月に1回のワークショップを開催し、SAP ERPを有効活用するための業務改善に取り組んでいる。シードからは会計、ロジスティクス系の業務担当者と情報システム担当者が出席。ソフテスからはコンサルタントや営業担当が参加して、運用中に発生した課題を整理しながら、それに対する対策を話し合う。情報システム部 係長の木津裕伸氏は次のように語る。

「各業務担当者やシステム管理者が、質問や要望を質問票の形でソフテスに送付します。月1回のワークショップの場では、未完了案件の解決や、改善に向けた議論を行い、システムと業務の改善を進めています」

SAP ERP稼動直後は、システムエラーへの対処や、プログラムに対する細かな改善点が多く出されていた。現在は機能の追加や業務フローの改善など、業務をより効率化する観点での議論を重ねている。

「例えば、固定資産の効率化は今後の検討課題の1つです。現在は別システムで行っている固定資産の計算をSAPのモジュールで対応した時の効果をソフテスに試算していただいています。管理会計の領域でも、経営層に見せたい速報ベースの情報をSAP ERPから直接出力するにはどうしたらいいかといった相談もしています」(佐藤氏)

受発注の領域でもSAP ERPのジョブがスムーズに流れるように、標準機能を維持したまま既存の業務フローを改善する提案、作業負荷の軽減とオペレーションミスの抑制に向けた購買発注の自動化の提案、需要予測機能を用いて商品の販売実績に応じた発注点を設定する自動化の提案、OCR(文字認識)システムやRPAツールを用いた受注登録の自動化の提案などをソフテスから受け、今後の対応策を検討中だ。運用開始から1年以上が経過してデータ量が想定以上に増えているため、SAP ERPのアーカイブ機能を活用してデータを圧縮し、システム全体のパフォーマンスを高めることでデータ抽出のスピードを速める対策に取り組むことが決まっているという。

「ワークショップで課題を洗い出して改善した結果、業務効率が上がっていることを実感することが多々あります。ソフテスからは有用な提案を数多くいただいており、優先順位を考えながら対応を検討しています」(木津氏)

ワークショップで毎回活発な意見が交わされるため、改善に対する社内の意識が高められることも効果の1つだ。「当社からの質問や要望に対する回答も、ソフテスからの新たな提案も的を射ているものが多く、社内全体で改善に対するモチベーションを維持することに役立っています」と佐藤氏は評価している。

SAP ERPの活用拡大に向けてさらなる機能導入を検討

会計からロジスティクス領域までをSAP ERPで統合した現在、シードでは複数の効果を実感しているという。「日々の受発注処理がSAP ERPのジョブで自動化されたため、オフコン時代に発生していた待機時間がなくなりました。システム部門が対応していた出荷後の出荷データを取り込む後続処理もなくなり、負担が軽減しています」と木津氏は語る。また、オンライン受注がスムーズに流れているほか、SAP ERP導入時に実装した一括アップロード機能により、それまで受注センターで1件1件手入力していた工数が削減されている。

ワークショップで洗い出した機能改善や機能追加と並行しながら、生産系システムのSAP化や、海外の現地法人へのシステム展開も視野に入れている。「スキルトランスファーにより、基本的な運用は自社でできるようになっています。これまでの経験とノウハウを活かしてソフテスとワークショップで議論を重ねながら、いま使っていない機能も取り入れてSAPシステムに統合していく方向で進めたいと考えています」(佐藤氏)

シードのSAP ERPは、"Made in Nippon"の品質力、海外生産品においても"Japan Quality"を武器に「見える」をサポートするという同社のビジネス基盤として、これからも進化を遂げていくはずだ。

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定期コンサルティング:現在抱えている課題の解決を通じて、互いの知識・ノウハウの共有を図る。ソフテスからはスキルトランスファーを提供し、お客様からは業務ノウハウをご教示いただく。互いのノウハウを摺り合わせ、お客様の課題解決を支援。

会社概要

株式会社シード

設立:1957年10月
資本金:18億4,128万円
従業員数:単体631名(2018年3月末現在) 事業概要:コンタクトレンズ事業、コンタクトレンズケア事業、眼鏡事業、その他の事業
http://www.seed.co.jp/

パートナー企業

株式会社ソフテス
株式会社ソフテス

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