導入事例「ネットワンシステムズ株式会社様」

ネットワンシステムズ株式会社様
非構造化データをビジネスプロセスと関連づけて一元管理
SAP Extended ECM by OpenTextでデジタルトランスフォーメーションを促進
最先端ICTと自社での利活用ノウハウを提供し、お客様の働き方改革を支援するネットワンシステムズ株式会社は、デジタル化による全体最適を目的にSAPシステムを導入し業務改革を進めてきました。なかでも、営業部門が扱う注文書などの証憑書類や保守部門が扱う設計書などの非構造化データは、受注案件との関連づけが容易ではありませんでした。そこでSAP Extended ECM by OpenTextを導入し、SAPシステムの画面から関連書類やドキュメントを呼び出す仕組みを構築。ビジネスプロセスとコンテンツ管理を統合することで生産性やガバナンスの向上を実現しています。

基幹システムの統合により業務プロセスを標準化

杉山 雄一郎 氏

杉山 雄一郎 氏
ネットワンシステムズ株式会社
経営企画本部
経営企画室 室長

1988年に独立系のネットワークインテグレーターとして設立し、シスコ製品を中心としたマルチベンダー体制でICTインフラの構築を手がけてきたネットワンシステムズ。近年は、従来の「モノ売り」中心のビジネスモデルから、仮想化基盤やクラウドを利用したサービスへとビジネスの軸足を移し、商品開発からコンサルティング、設計/構築/導入、教育、保守/運用管理までをトータルサポートできる「統合サービス事業」を提供しています。

同社は2013年5月に行った本社移転をきっかけに、最新のICTを活用して仕事の効率を高める「働き方革命」を提唱し、仮想デスクトップ、ビデオ会議、BYODなどを導入しました。「社内のICT環境が顧客向けのリファレンスモデルとなることを意識して積極的に新しいテクノロジーを導入し、ノウハウをお客様に還元することで、さらなる信頼度の向上を目指しています」と経営企画本部 経営企画室 室長の杉山雄一郎氏は語ります。

中期経営計画において「継続した成長」と「顧客満足度の向上」の2つを目標に掲げる同社がサービス事業を加速する上で、業務を支援する基幹システムにも変革が必要でした。「スクラッチで複数のシステム基盤を構築し、各部門の要望に応じて個別に開発/改修を繰り返してきた結果、部分最適が進んで一気通貫の統制が取れず、例外対応も自由にできてしまう状況でした」と杉山氏は振り返ります。

全社的な統制と効率化を図るには業務プロセスの標準化が必要と判断した同社は、統合ERPパッケージの導入を決断。主要業務である会計、販売、購買、プロジェクト管理、固定資産管理についてはSAP ERP、営業系の案件管理、見積管理、サービス管理などについてはSAP CRMを採用し、2013~2014年にかけて基幹システムを刷新しました。抜本的な業務改革を断行するためにも、業務全体をSAPの標準テンプレートに合わせる方針とし、トップダウンでプロジェクトを推進しました。

その後、2015年にSAP ERPとSAP CRMのデータベースをインメモリーデータベースのSAP HANAに統合し、構造化データの一元管理を実現。2016年にはSAP ERPの会計システムを、SAP HANAをプラットフォームとするSAP S/4HANA Financeに移行しました。現在は、2019年度中の稼動を目標に、会計以外の業務機能をSAP S/4HANAに移行するプロジェクトを進めています。

証憑書類、作業報告書などの非構造化データの管理に着手

基幹システムの刷新によって構造化データの管理を実現した同社ですが、案件に紐付く提案書、見積書、注文書などの証憑書類や、SE部門や保守部門が扱う設計書、作業報告書、操作ログなどの技術系書類は、紙やPDF、Excel、Word、ログなどの「非構造化データ」で管理されていました。そのため、営業部門の担当者は案件の詳細確認に伝票データを見ながら、オフィスの書類棚や倉庫からファイルバインダーを探し出し、紙の証憑書類と突き合わせていました。エンジニアも案件データを見ながら、ファイルサーバーに管理されている各種ファイルを探して参照し、お客様からの問い合わせ対応や保守対応を行っていたといいます。

「現場の業務効率を高めるためにもエンタープライズコンテンツ管理(ECM)を導入し、SAP ERPやSAP CRMの構造化データと、書類やドキュメント類などの非構造化データを紐付けて管理する必要があると考えました」(杉山氏)

SAPシステムとの親和性の高さと、使い勝手の良さが採用の決め手

實川 博之 氏

實川 博之 氏
ネットワンシステムズ株式会社
経営企画本部
経営企画室 エキスパート

ECMの導入を検討した同社が、SAPジャパンの営業担当に紹介されたのが、SAP連携コンテンツ管理ソリューション「SAP Extended ECM by OpenText」でした。経営企画本部 経営企画室 エキスパートの實川博之氏は「決め手になったのは、SAPシステムとの親和性の高さです。SAPの画面から非構造化データが直接呼び出せる使い勝手の良さが魅力でした」と語ります。

SAP Extended ECM by OpenTextの導入は2015年6月から開始し、11月には本稼動を開始しています。UIアプリケーションSAP Fioriの導入と並行して実施したため、5カ月の期間を要していますが、SAP Extended ECM by OpenText単独なら短期間で終わっていたといいます。

「非構造化データの洗い出しについても、私自身が営業の経験とノウハウがあったこともあり、スムーズに進みました。技術面では、OpenTextのプロフェッショナルサービスのサポートが役立ちました」(實川氏)

ユーザーの利便性が向上し、属人化された書類管理も解消

現在、SAP Extended ECM by OpenTextのライセンスは全社員に付与され、必要に応じて対象のファイルを参照することができます。ユーザーはフロントエンドのSAP Fioriを介して基幹システムにアクセスしているため、バックエンドで稼動しているSAP ERPやSAP CRMを意識することなく、確認したい伝票データを開くだけで、対象の案件に紐付けられたワークスペース(ECMフォルダー)が画面上に現れます。コアユーザーは現在、案件を管理している営業部門と、お客様からの問い合わせに対応するSE部門が中心で、全体の利用比率を高めることがこれからの課題といいます。

SAP Extended ECM by OpenTextの導入は、さまざまな効果をもたらしました。まず、非構造化データがSAP ERPやSAP CRMと紐付いた結果、紙の証憑書類をバインダーから探したり、該当ファイルをファイルサーバーの中から探したりする手間が軽減され、業務の生産性が向上。仮想デスクトップを介してモバイル環境からもアクセスできるため、客先や自宅から必要なファイルを参照して対応することも可能です。従来、書類の管理は各自で行っていましたが、SAP Extended ECM by OpenTextの仕組みがあれば、担当者が替わっても必要な書類やファイルをシステムから参照できるため、属人化の解消にもつながっています。

「SAP Extended ECM by OpenTextのフォルダーを見れば、注文書や検収書などの証憑書類が保管されているかどうかも一目瞭然で、結果的にユーザーの統制意識の向上にも役立っています」(杉山氏)

非構造化データの管理を一元化し、ビジネスプロセスとコンテンツの管理を統合

今後は、現在も手作業で行っている紙の注文書のPDF化作業を自動化するとともに、OCR機能によって注文書から検収日など必要な数値データを自動的にSAP ERPやSAP CRMに取り込むことで、構造化データと非構造化データの管理レベルを高めることを検討しています。

また、仕入先ベンダーとの契約情報など、SAP ERPやSAP CRMと紐付けて管理されていない営業系以外の非構造化データも徐々にSAP Extended ECM by OpenTextに取り込みながら、ビジネスプロセスとコンテンツの管理統合を拡大していく計画です。さらに、単独で利用している業務アプリケーションのUIをSAP Fiori上に集約し、ユーザーにはアプリケーションを意識することなく利用できる環境を提供していく考えも明らかにしています。「当社ではSAP Extended ECM by OpenTextが持つ本来の機能をまだ十分使いこなしていないと感じていますので、ユーザーの利便性をさらに高められるように習熟を重ねていきたいと思います」(杉山氏)

基幹システム全体に関しても、SAP S/4HANAをコアに据えながら、SaaSとして導入しているタレントマネジメントのSAP SuccessFactorsや経費管理のSAP Concurとの連携を密にし、新たにeコマースのSAP Customer Experienceを追加してサービスビジネス基盤を強化していく考えです。杉山氏は「継続的に業務改革を推進しながら、真のデジタルトランスフォーメーションを実現していきます」と語っています。

基幹システム構成図

図1:基幹システム構成図

会社概要

ネットワンシステムズ株式会社

設立:1988年2月
資本金:122億7,900万円(2017年3月31日現在)
事業概要:世界の最先端技術を取り入れた情報インフラ構築とそれらに関連したサービスの提供、戦略的なICT利活用を実現するノウハウの提供
https://www.netone.co.jp/

パートナー企業

オープンテキスト株式会社
オープンテキスト株式会社