導入事例「株式会社ワコム」

株式会社ワコム
国内のシステム運用保守の品質を改善し
グローバルへの展開も推進
ペンタブレット市場で、世界トップシェアを誇る株式会社ワコム。アジアを中心としたグローバルSCMの強化に取り組んでいる同社は、SAP ERPの海外展開にあたり、アプリケーションの運用・保守にNTTデータ グローバルソリューションズ(以下、NTTデータGSL)のAMOサービスを採用し、サポートサービスの品質向上を実現するとともに、国内と海外拠点が一体となった運用保守体制を確立した。

サービスデリバリーマネージャーのマネジメント力とサービス品質を評価

三沢 忠直氏

三沢 忠直氏
株式会社ワコム
財務本部 ICT推進部
ジェネラルマネージャ

自社設計・開発・販売に特化した「ファブレス体制」で世界の顧客ニーズを掘り起こし、魅力あるタブレット製品を市場に送り続けるワコム。長期経営戦略では、事業分野を従来のPC市場からモバイルとクラウドの市場に拡大する一方、グローバルSCM体制の強化を目指し、ビジネス基盤作りを進めている。2011年8月には基幹システムをSAP ERPで統合し、日本国内での運用を開始した。

稼動直後は、導入ベンダーに引き続きアプリケーション運用保守を依頼していたが、運用品質の向上を目的に見直しを図ることにした。ワコムの財務本部 ICT推進部でジェネラル マネージャを務める三沢忠直氏は「当時の運用保守サービスは管理者のスキルに依存しがちで、サービス品質が安定しているとは言えませんでした。そこで将来を見据えて、継続的に安定したサービスに切り替えるべきと判断しました」と説明する。

同社は、複数のベンダーを検討した中からNTTデータGSL(当時はNTTデータソルフィス)のAMOサービスを採用し、2012年3月から新たな運用保守体制に移行した。選定の理由について三沢氏は、日本国内に拠点を持っていること、中堅メーカーであるワコムの事業規模にあったサービスが柔軟に提供されること、さらに担当者への信頼感を挙げている。

「SAPシステムの運用保守には、サービスデリバリーマネージャー(運用保守サポート管理者)のマネジメント力と、組織的なアプローチが正しく取られていることが重要と考えています。その中でNTTデータGSLの運用保守サポート管理者は、プレゼンテーション時の真摯な姿勢が印象的で、このリーダーがまとめるチームなら相互のコミュニケーションが良好に進むと判断しました。また、NTTデータGSLのAMOサービスは、ITサービスマネジメントの業界標準であるITILのフレームワークに準拠し、継続的に品質改善が図られていることもポイントになりました」

グローバル拠点の運用保守をNTTデータGSLのサービスで統合

ワコムでは日本国内でSAP ERPを稼動させた後、2012 年9月にシンガポール、2013年1月には台湾の拠点にSAP ERPの導入を拡大し、その後も韓国、オーストラリア、中国、インドなどのアジア圏にシングルインスタンスでロールアウトする計画を進めていた。海外展開に際し安定した運用保守サービスを必要としていたワコムは、国内に続き海外拠点の運用保守にもNTTデータGSLのAMOサービスを採用し、2013年6月より運用を開始した。

「NTTデータGSLに依頼することで、グローバル運用実績が豊富で、運用要員のスキルも高いNTTデータグループの体制が活用できると考えました。また、運用保守体制を国内と海外で統合することで、ベンダー間をまたぐオーバーヘッドが解消され、ナレッジの共有などによってすべての拠点に安定したサービス品質が提供できると判断しました」と三沢氏は語る。日本を基点に、グローバル業務に精通したNTTデータグループのサポートを各拠点で受けられるため、今後ワコムが海外展開を進めるうえでもプラスに働くという判断だ。また、サービス提供拠点の拡大に柔軟に対応し、利用量に応じて料金を支払うリーズナブルな価格体系であることも評価のポイントとなった。

グローバル拠点の運用保守をNTTデータGSLのサービスで統合

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オフショアチームも活用して全拠点の営業時間をカバー

ワコムが採用したNTTデータGSLのグローバルAMOサービスの特長は、海外拠点のL2サポート(SAP側の1次対応窓口)にNTTデータGSLのオフショアチームを活用していることにある。これによって対応時間は、サービス対象となる拠点の営業時間をすべてカバーでき、電話対応の言語も日本語だけでなく、英語も追加される。さらに、月額サービス料金も低く抑えられるため、コストメリットも大きい。
「必要な拠点の営業時間がすべてカバーできる利便性の高さがオフショアサービスの魅力でした。L2サポートにオフショアを活用したとしても、上位のL3サポートやデベロッパーサポートはNTTデータGSLの国内チームが担当し、日本品質のサービスが提供されるので不安はありませんでした」(三沢氏)

NTTデータGSLのオフショアサポートでは、国内と同レベルの品質を確保するサービスデリバリー体制が用意されている。オフショアのコンサルタントが作成した回答内容は事前に国内の管理担当者のレビューを通して提供。さらに日本国内の運用サポートリーダーが海外インシデントの回答内容を定期的にチェックしながら問題がある場合は品質改善を実施しているので、継続的なサービス改善が図られていく。

インシデント数の削減とともにユーザー満足度が向上

国内/海外の運用保守サポートをNTTデータGSLで統合したワコムでは、インシデント数の削減といった具体的な成果が現れた。問い合わせ件数が減ることで、コスト削減につながると同時に、システム全体の品質向上も実現している。「NTTデータGSLからは『システムのここをこう変更すると、こうした問い合わせのコールが削減できます』『ユーザーにこうした教育を実施すれば、同じような質問は削減できるはずです』といったアドバイスを得られました。それに従って改善を繰り返した結果、ユーザーの満足度も向上しています。NTTデータGSLのサポートチームは、意見をキャッチボールしながら、自ら手を動かしてプロセスを改善することに誠実かつ柔軟に取り組んでくれるので、非常に良好なコミュニケーションが築けています」と三沢氏が語るように、ユーザーと同じ目線で問題解決に取り組むNTTデータGSLの姿勢は高く評価されている。サービスの運用についても、インシデントの発生が多い時期や時間帯にはサポート人員を厚めに配置するなど、安定した品質を提供する工夫が行われている。

ワコムにおけるSAP ERPのロールアウトは、韓国、オーストラリアまで終了した。現在は中国・香港への導入プロジェクトに着手しているが、その導入パートナーにもNTTデータGSLが初めて採用され、2014年1月の本稼動に向けて導入作業が進んでいる。「グローバル拠点でのAMOサービスの運用実績を評価したほか、中国独自の会計制度の要件に対応するソリューションやSAP要員を擁しているかを調査した結果、NTTデータGSLを選択しました」(三沢氏)

今後のインドや欧州への展開についても、アプリケーションの運用保守は継続的にNTTデータGSLのサービス基盤上で運用されていくことになる。グローバルSCMの確立が急ピッチで進むワコムにおいて、SAP ERPを含めたすべてのシステムの運用保守のサービスレベル向上は重要な課題であり、品質改善に向けた取り組みは今後も続いていく。

会社概要

株式会社ワコム

本社:埼玉県加須市豊野台二丁目510番地1
創業:1983年7月
資本金:42億346.9万円(2013年3月末現在)
売上高:連結610億7,000万円(2013年3月)
事業概要:クリエイティブビジネス、コンシューマビジネス向けのペンタブレット製品の開発・製造・販売、スマートフォン、タブレット、電子書籍端末などの入力部品の開発・製造・販売、電機設計用CADソフトウェアなどの開発・製造・販売など
http://www.wacom.com/

パートナー企業

株式会社NTTデータグローバルソリューションズ
株式会社NTTデータ
グローバルソリューションズ