サポーターソリューション「日本アイ・ビー・エム株式会社」

日本アイ・ビー・エム株式会社
成功事例に学ぶ、"SAP on クラウド"がもたらすインパクトとは ?
高品質のサービスを世界同一料金で利用できるIBM SmarterCloud for SAP Applications
基幹業務を支えるSAPのアプリケーションは、ビジネス環境の変化とともに、従来環境の複雑さと高額なTCO、SAP製品固有のタスク、サービスデリバリー時間、インフラ基盤の柔軟性低下、要員不足やシステム制約によるプロジェクトの遅延、本番システム/非本番システムの使用率の違いを考慮しない非効率な構成といった課題に直面する。有効な解決策は、インフラ環境の迅速性や柔軟性、コストの最適化を実現し、新技術との親和性も高いクラウドで構築することだ。

グローバルビジネスに有効なクラウドサービスの活用

海外へビジネスを展開する際、国内で使うSAP製品や環境を海外拠点でも利用したいと考える企業は多い。しかし、拠点ごとに一からSAP環境を構築すると時間もコストも掛かり、グローバルビジネスに重要なスピード感を犠牲にしてしまう。また、事業統合やM&Aに伴うシステム統合時には、既存のSAP環境をどのように統合するかも問題となる。

SAP製品のコンサルティングから導入、構築、運用までを一手に担い、クラウドインフラでもグローバルに高い実績を持つIBM。「IBM SmarterCloud for SAP Applications(SC4SAP)」は、クラウド基盤上で稼働するSAP環境を、PaaSとしてユーザー企業へ提供するクラウドサービスだ。その導入事例から、クラウドが有力な選択肢となる理由が見えてくる。

ケース1:海外拠点へのSAPの展開を迅速に実現

ヨーロッパに本社を構える大手消費財製造業A社は、基幹システムとして長年SAP製品を運用してきた。南米の子会社で新たに基幹システムを構築する際、直面した課題はSAP環境をオンプレミスで構築することによる事業立ち上げの遅れの可能性、現地の環境に合わせた言語対応やサポートだった。そこでA社はSC4SAPを導入。IBMはSAP製品の機能を提供するだけでなく、SAP製品の中核部分であるBASISの運用を担当。世界8カ所にあるIBMのデータセンターでサービスを運営しているため、グローバルで標準化された高品質のサービスを、世界中で同一料金で利用できる。

A社はSC4SAPによって事業の立ち上げを迅速化できた上、システム構築コストを大幅に削減(図1)。現地のサポートは、IBM拠点の要員による支援サービスを受けることでスムーズに対応した。海外拠点では、現地のベンダーからシステムやサービスを調達するため、本社からのITガバナンスが効かないという声も多い。A社は、ヨーロッパ各拠点のSAP環境もSC4SAPで一元化。運用をグローバルで標準化し、構築/運用コストも本社で一元管理できるようになった。今後は、北米拠点のSAP環境もSC4SAPで構築し、運用/コスト効率をさらに高めていく予定だ。

図1 消費財製造業:システム構築コストを大幅に削減

図1 消費財製造業:システム構築コストを大幅に削減

ケース2:SC4SAPを中心としたハイブリッド構成のシステム統合

ヨーロッパの化学薬品製造業B社は、C社との合併時、システム基盤統合に着手した。B社はIBMのデータセンター基盤でSAPERPを運用していたが、C社は異なるERPパッケージとホスティングサービスを利用していた。両社の環境をB社のSAP環境に統合する方針を定めたが、C社の全てのシステムを移行するとコストも時間もかかり、業務生産性低下の恐れもあった。

そこで両社の全てのワークロード(業務アプリケーション)の棚卸しをして、基幹アプリであるSAP ERPの一部をSC4SAPに移行し、その他を既存のオンプレミス環境に残して併用(図2)。またSAP以外の業務アプリケーションも、一部をIBMのIaaS「IBM SmarterCloud Enterprise+(SCE+)」に移行し、いわばオンプレミスとマネージドパブリッククラウド(PaaS、IaaS)のハイブリッドなシステム構成を採用。IBMは業務要件に応じてクラウドに載せるシステムとそうでないシステムの"仕分け"をするコンサルティングサービスも提供した。

こうして、B社/C社双方にとって最もバランスの取れたシステムへの移行が実現。SC4SAPによるERP環境の統合のみならず、それ以外のシステムに関しても効率性と生産性が維持された。SC4SAPとSCE+のハイブリッド環境により、システム全体も最適化された。今後は同様の取り組みを各事業国にも展開し、システム統合後の5年間でIT予算の25~30%を削減できる見込みだ。

図2 化学薬品製造業:SC4SAPとオンプレミスを併用

図2 化学薬品製造業:SC4SAPとオンプレミスを併用

ケース3:システムの頻繁な追加/新設にかかる時間とコストを大幅削減

大手食品製造業D社は、ビジネス拡大に伴い多くの拠点を世界中に新設していたが、各拠点のオンプレミスのSAP環境構築に多大なコストと時間、労力がかかっていた。そこで各拠点のSAP環境の構築/運用を効率化し、周辺システムとの連携や災害対策の仕組みも見直すため、オンプレミスのSAP環境とSC4SAPを併用したハイブリッド構成を採用した。

従来、本番環境/非本番環境ともにIBMのデータセンターで運用していたSAP環境を見直し、本番環境はオンプレミスのまま、非本番環境をSC4SAPで運用(図3)。さらにIBMのクラウド基盤を活用した災害対策サイトも再構築。システムの目的別にオンプレミスとクラウドを使い分けたことで、拠点展開時のシステム構築時間が大幅に短縮し、ビジネスの俊敏性を高めることができた。また、SC4SAPを中心に全てのクラウド基盤をIBM提供のものに統一し、ハイブリッド構成でありながらシンプルなコスト管理を実現。今後3年間で30%以上のシステム運用コストの削減を見込んでいる。

図3 食品製造業:本番環境はオンプレミス、非本番環境をSC4SAPで運用

図3 食品製造業:本番環境はオンプレミス、非本番環境をSC4SAPで運用

SC4SAPは"ワークロードの自動化"と"SLA"を実現したSAPのPaaS

3つの事例は、SC4SAPの活用がSAP環境の構築/運用コストの削減に寄与することを示している。重要な基幹業務を担うSAP環境に「安かろう、悪かろう」は決して許されない。SAP環境の構築・運用に長い実績を持つIBMが運用を担当する安心感は折り紙つきだ。インフラ部分の可用性だけでなく、SAP製品の各種モジュールまで含めた可用性や応答時間、サービスデスクなどを含めた独自のSLA(サービスレベル)を設けているSC4SAPの安定性もポイントとなる。

SC4SAPは実装済みのSAPアプリケーションのインスタンスをクラウド上で提供するPaaSサービスのため、SAPライセンスキーを入力することで、すぐに利用できる。また、業務アプリケーション群「SAPBusiness Suite」およびビジネスインテリジェンス(BI)ツール群「SAP BusinessObjects 」の全てのコンポーネントやソリューションを幅広くサポートしている。

IBMでは、クラウドの要件を「仮想化」「標準化」「自動化」と定義しており、SC4SAPもこの要件を満たしている。SAP環境をSAPポータルからオートプロビジョニングで構築できるだけでなく、SAP固有の運用手順(データベースリフレッシュ、システムクローニング、移送)も自動化。SAPのワークロードをポータルからリクエストして、数ステップの画面入力で、1両日以内にSAP環境を利用できる。運用に関わるコストや時間を短縮するほか、新規プロジェクトや新拠点への展開時にも、初期費用を抑えながら短期間(1カ月半~)で新規環境の運用管理設定からトータルテストまで完了した環境を利用できるようになる。

世界中に拠点を持つIBMが、グローバルレベルで高品質な運用/支援サービスを提供する点も大きな強みだ。SC4SAPは、上述の信頼性や実績に加え、海外展開におけるガバナンスの確立といった、企業の基幹業務に求められる運用サービスを提供する。SAP製品の利用価値をさらに高めたい企業にとって、検討すべきクラウドサービスだといえよう。

※この記事は、TechTargetジャパン(http://techtarget.itmedia.co.jp/)に2013年9月に掲載されたコンテンツを再構成したものです。
掲載されたコンテンツはこちら

パートナー企業

日本アイ・ビー・エム株式会社
日本アイ・ビー・エム株式会社

  • JSUG入会のご案内JSUGNET利用登録について
  • 20周年企画特設ページ
  • JSUG事例 FactDB
  • JSUGの理念