導入事例「株式会社エクセディ」

株式会社エクセディ
「世界で勝つ原価」の実現に向け基幹システムを刷新
正確なデータに基づく経営を全社レベルで推進
自動車の駆動系部品の専門メーカーとしてグローバルに事業展開する株式会社エクセディ(以下、エクセディ)。さらなる成長を目指す同社では「正確なデータに基づく経営」を推進するため、グローバル経営基盤の再構築に取り組んだ。これにより、ものづくりの原点ともいえる原価データの「観える化*」を実現。今後はこの仕組みを継続的な業務改革や原価低減活動に活かし、競争力の源泉となる「世界で勝つ原価」を目指している。

*「観える化」・・・エクセディの社内用語。同社では、社内外の色々な異常や動静を「観察」し「見落とさない」ように、という意味を込めて、「見える化」ではなく「観える化」という表現を使っている。

「正確なデータに基づく経営」に向け、基幹システムを一から構築

政岡 久泰 氏

政岡 久泰 氏
株式会社エクセディ
取締役 専務執行役員
グローバル戦略本部 本部長

自動車の駆動系部品の専門メーカーとして60年以上の歴史を誇るエクセディ。グローバル競争がますます激化する中、同社ではさらなる成長を目指すために、勘や経験による判断ではなく「正確なデータに基づく経営」へ大きく舵を切っている。

しかし、従来の基幹システムは業務ごとに個別最適化されていたため、システム構成が複雑化。現場の情報をリアルタイムに把握するのが困難だった。「例えば、実際の在庫状況とシステム上のデータが一致しないなど、正確な判断ができないといった課題を抱えていました。また、海外との取引が増加傾向にあるものの、迅速性や正確性に欠けていました」と同社の政岡久泰氏は語る。

こうした課題を解消しグローバル化を加速するには、個別システムに散在する情報を統合し、活用できるグローバル経営基盤の整備が必要となる。そこで同社は基幹システムを一新する「RE-IS(RE-eng ineering Information Systems)プロジェクト」に取り組んだ。

クラウドとパッケージを活用した最適な提案内容を評価

吉野 秀樹 氏

吉野 秀樹 氏
株式会社エクセディ
グローバル戦略本部
情報システム部 部長

RE-ISプロジェクトが目指したのは、「情報の風通しがよいシステム」。現場の業務や経営判断に必要な情報を「観える化」し、いつでも正確かつ迅速に取り出せるようにすることだ。

グローバル展開を見据え、国際競争力の確保、法制度や商習慣の変化に対応できる柔軟性・拡張性も重要な要件となった。というのも、同社の生産・販売体制は世界19カ国・37社で構成されており、ますます、海外の取引先企業が増加する傾向にあるからだ。

さらに重要なポイントとなったのは、新基幹システムの開発期間が約20カ月と限られていたことである。生産管理、原価管理、販売管理、物流、購買、財務会計、統合部品表管理といった仕組みが連携するグローバルな新基幹システムをこれだけの期間で構築するのは容易なことではない。この難題にともに立ち向かうパートナーとして、同社が選択したのがNECだ。一番の決め手はNECの"総合力"を結集し、クラウド技術とパッケージを組み合わせたトータルソリューションを提供できること。
「クラウドをベースに初期投資を抑えた提案内容も現実的で、こちらが求めた高度な要件や品質、限られた納期を実現する最適解と確信しました」と同社の吉野秀樹氏は評価する。

NECの生産現場での取り組みを踏まえた提案も重要なポイントになったという。
「検討段階でNECの米沢工場を見学。その際、現場の作業と実績データの収集がスムーズに連携されている環境を見て、現場を知る同じものづくり企業だからこそ、任せられると考えました」と同社の鹿崎良裕氏は話す。

クラウド技術と自動車部品業界での実績豊富なパッケージをシームレスに連携

鹿崎 良裕 氏

鹿崎 良裕 氏
株式会社エクセディ
グローバル戦略本部
副本部長

今回のシステムでは、クラウドサービスとNECのパッケージ製品を組み合わせ、プライベートクラウドとして提供している。具体的には、SAP ERPベースのグローバル会計システムである「クラウド指向経理サービス」と、エクセディのものづくりの強みを柔軟に取り込める自動車部品業向け生産管理システム「EXPLANNER/Ja」、PLM(Product L ifecycle Management)ソリューション「Obb ligato」などで構成されている。また、生産現場での情報収集はハンディターミナルを活用。生産ラインなどの実績をQRコードで読み取ることで、現場作業の負担を極力減らしながら、迅速・確実な実績収集ができるように配慮されている。

プロジェクトは予定通り進行し、2012年1月にカットオーバー。新基幹システムは大きなトラブルもなく安定稼働しており、すでに様々な成果が現れつつある。

その最大の成果が原価体系を再構築し、原価の「観える化」を実現できたこと。「これまでは生産管理の現場における実績収集が難しく、財務会計上の原価とものづくり原価が異なるなど、正しいデータに基づく経営判断が困難でした。しかし、今はハンディターミナルを使って、生産現場の正確な実績データを容易に収集可能です」と鹿崎氏は述べる。
見積原価から標準原価、目標原価、実際原価までを同じメッシュで管理でき、より精度の高い原価データを経営層が迅速に把握可能になった。

これにより、様々な可能性が広がる。「例えば、予算編成と原価管理を連動させることで、グローバル生産における原価の比較管理、競争力の高い売価設定、継続的かつ適切な原価低減活動、製品別損益のタイムリーな把握などに活かすことができ、正しいデータに基づく的確な経営判断が可能になります」と政岡氏は語る。

原価企画から、原価維持、低減といったコストマネジメントサイクルの一貫した管理に加え、それを支えるための生産現場における実績情報の把握を実現。これにより、ものづくりの原点ともいえる原価データを「観える化」することができた。また、紙ベースからハンディターミナルによる自動入力へ移行したことで、現場作業の負荷軽減とデータの正確性が向上。ペーパーレス化の促進にもつながっている。

設計変更も加味した原価管理に向け、継続的な業務改革を推進

同社では、全社で原価構造を把握できるメリットを経営管理に活かし、競争力の源泉となる「世界で勝つ原価」の実現を目指している。そのためには継続的な業務改革が不可欠だ。「次なるステップとして、3D-CADをはじめとする「設計・開発部門のIT化」を推進し、設計から製造まで一発良品化と仕事のスピードアップを可能にします」と政岡氏は話す。
同社は全社一体となった取り組みでグローバル競争力の強化を推進。さらなる成長に向け、力強い歩みを始めている。

株式会社エクセディ「世界で勝つ原価管理」

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会社概要

株式会社エクセディ

本社:大阪府寝屋川市木田元宮1丁目1番1号
設立:1950年7月
資本金:82億8,400万円
売上高:2,019億円(連結、2012年3月期)
事業概要:マニュアルクラッチ(手動変速装置用製品)や株式会社エクセディトルクコンバータ(自動変速装置用製品)、その他、建取締役専務執行役員設・産業機械用製品、二輪車用クラッチなどを世界グローバル戦略本部本部長19ヵ国にあるエクセディグループ38社で生産・販売
http://www.exedy.com/

パートナー企業

日本電気株式会社
日本電気株式会社

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