アクセンチュア株式会社

アクセンチュア株式会社 (全2回)
高度なコンプライアンス対応を実現する
アクセンチュアの化学物質管理ソリューション(1)
化学物質を取り扱う企業には、EUのREACHや日本の化審法などの化学物質管理規制に従って、取扱製品に含まれる化学物質を申告するなどの義務が課せられています。アクセンチュア株式会社はSAP EHS Managementをベースに日本固有の化学物質管理に関する法規データを組み込んだ独自の「化学物質管理ソリューション」を提供し、化学品を取り扱う企業の管理業務の効率化を支援しています。ここでは2回にわたって、本ソリューションの特長およびメリット、導入例についてご紹介していきます。

化学物質管理におけるコンプライアンスリスクの高まり

世界各国・地域で化学物質の管理に関する法規制の強化が進むとともに、企業には厳格な情報管理が求められています。代表的な例が、EUが定める「化学物質の登録、評価、認可及び制限(REACH)」(2008年6月運用開始)です。REACHでは、EU域内で年間1トン以上の製品を製造または輸入する事業者に対し、その製品が含む化学物質を欧州化学品庁(ECHA)に登録することが義務付けられています。その対象範囲は、新たに製造・輸入される化学物質だけでなく、既存の化学物質にまで及びます。

こうした規制は世界各国で進んでおり、日本では2009年5月から運用開始された「化学物質審査規制法(化審法)」、韓国では「化評法」、中国では「環境管理便法」など、それぞれの規制に従った報告が義務付けられています。法令を違反した企業には、罰金や禁固刑といった厳しい罰則が適用されます。罰則ばかりでなく、場合によっては風評被害に伴う販売機会の損失、その他、行政指導などに伴う工場の操業停止など、企業が被る損失の規模は計り知れません。

REACHや化審法などで管理対象となる化学物質については、今後も変化と拡大が予想されます。管理すべき項目も数量や用途など複雑化する傾向にあり、各担当部門の労力に依存した手作業の管理体制では手に負えなくなっています。グローバル化によって取引先への情報提供手段も多様化し、現地語によるSDS(製品安全データシート)、ラベル提供を求められるケースも増えています。化学物質管理業務が「質」と「量」の両面において高度化・複雑化している現状を踏まえ、管理水準を高める解決策として、化学物質管理システムの構築が必須といえます。

日本の法規に対応した化学物質データベースとSAP EHS Managementを組み合わせて提供

化学物質管理システムを構築する場合、上記のように激しい環境変化の中においては、スクラッチ開発で業務要件の変更対応をタイムリーに行っていくことは非常に困難です。こうした点を踏まえ、アクセンチュアは化学物質の管理基盤として統合パッケージを採用することを提案しています。SAP Environment, Health, and Safety Management(SAP EHS Management)は、総合的な化学物質管理を可能とする統合パッケージとして、グローバルで数多くの導入実績を誇ります。アクセンチュアはこのSAP EHS Managementをベースに、日本固有の法規制にも対応可能な化学物質管理ソリューションを開発、化学物質管理およびSDS管理業務を総合的に支援しています。

SAP EHS Managementは、SAP ERPとの親和性が高く基幹系マスタや各種伝票との統合管理が容易です。新たな開発・運用アーキテクチャも不要で、操作性もSAP ERPと変わらないため、ユーザートレーニングの負荷を最小限に抑えられます。すでに世界で1,000件以上の導入実績があり、さまざまなベストプラクティスを活用することができます。

また、当ソリューションは、官公庁や独立法人を含む国内2,000社以上が採用する国内最大級のケミカルデータベース「JCDBコンテンツ」(日本ケミカルデータベース株式会社提供)を搭載しています。JCDBコンテンツは四半期に一度更新され、常に最新の法規に則した化学物質管理が可能となります。製品安全データシート(SDS)はJIS規格に準拠しており、日本独自のきめ細かな要望にも対応可能であるため、マーケットニーズにあったSDSが作成できます。

SAP ERPの各種情報と連携した数量管理

アクセンチュアの化学物質管理ソリューションでは、中核となる化学物質管理データベースの「スペックマスタ」に、各社固有の製品情報、原材料情報、化学物質情報と、JCDBから提供を受けた化学物質情報(法規、ハザードなど)、SDSテンプレート、フレーズなどを格納。このスペックマスタを中心とするソリューションを構築しています。

SAP ERPの品目、取引先、購買、生産、販売などの各種情報とも連携し、「どの取引先に、どの製品を、どれだけ販売した」「どの取引先から、どの材料を、どれだけ購入した」といった数量情報も合わせて管理可能です。その他、ユーザーから高い評価を受けている機能に、「化学物質モニター」「グリーン管理調達機能」「ボリュームトラッキング」があります。

アクセンチュアの化学物質管理ソリューション

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  • 化学物質モニター
    特定化学物質の使用状況を常時監視するモニタリング機能です。化審法に代表される化学物質の法規制では、対象物質の追加、変更、削除などの入れ替わりが年間数百種類のレベルで発生します。通常は、専門家のサポートを受けながら、手作業で化学物質の新規追加・削除を行わなければなりません。「化学物質モニター」では、JCDBデータの更新と同時に特定化学物質の情報を自動更新。法改正で生じる製品への影響分析を実行したり、取引先からの情報開示要求に対応したりすることも簡単です。
  • グリーン調達管理機能
    化学系企業の取引先であるメーカーでは、独自のグリーン調達基準を設けているケースがあり、ある取引先からはAという物質を含まないこと、別の取引先からはBという物質を含まないこと、といった個別の要請が発生します。従来は、取引先から問い合わせを受けた営業担当者が社内の品質保証部や工場などに個別に連絡し、集約して回答していました。しかし事業規模の大きい企業ではこうした問い合わせが数千件にも達し、多大なコスト負担となります。「グリーン調達管理機能」では、グリーン調達の基準となる物質の目録をマスタとして登録することが可能であり、取引先への出荷製品に含まれるグリーン調達基準に該当する物質の有無を簡単に検索することができます。
  • ボリュームトラッキング
    日本の化審法では、化学物質の使用量、輸入量の年間実績を経済産業省に提出することが求められます。従来はSAP ERPから数量情報を抽出して手動で集計する必要がありましたが、「ボリュームトラッキング」を使うことで、SAP ERPの販売や調達データを自動的に収集できるため、作業効率の向上が実現します。

ここまで、企業の化学物質管理を取り巻く状況と、アクセンチュアが提供する化学物質管理ソリューションの特長について紹介してきました。第2回では、同ソリューションを活用している企業の事例をご紹介します。

>> 高度なコンプライアンス対応を実現するアクセンチュアの化学物質管理ソリューション(2)

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